話は9年前に遡ります
当時彼は19歳で単身日本へやってきました 名前はロビンといいます
日本各地を旅し最後に自分の彫場を訪ねてくれました
かいな七分袖で墨一色の牡丹を希望しました
時間と予算の都合上、胸は彫ることができず肩口で止める形になりました
滞在中にしっかり仕上げていきました
その当時も非常に感じの良い印象を受けたのを覚えています
自分の当時の仲間を紹介し、何度か共に飯を食い酒を飲んだりしました
まだ若かったせいか酔いつぶれてしまうこともありました
それから時は流れて、ここ数カ月の出来事やと思うのですが、自分のinstaglamにタグ付けされたと通知が来ました
見に行ってみると、自分とロビンが居酒屋で飲んでる写真が上がっていました
懐かしいな~と思いコメントつけました
そこからやりとりが始まりました
なんと彼は6月に大阪に来るとの事でした
さらに驚かされたのは5年前から彼も彫師として活動していると聞かされた時です
自分で言うのは恥ずかしいですが、自分に影響を受けて彫師の道を選んだと伝えられました
そして1週間程、毎日自分の彫場で施術を見ていきました 時には写真を撮ったり動画を撮ったりしていました
今回は同じ彫師という立場で会っているせいか、毎日のように飲みに行きました
もちろん仲間も紹介し、一緒になって飲みました
今回は潰れることもなく、大人になったなあと勝手に親心を感じたりしてました
きっとロビンは、こんなにみんなから歓迎されるとは思ってなかったようで、本当に喜んでくれました
帰りの日も仕事場にきました 前日に晩飯を食ってる時に、明日は渡したいものがあると言われました
何かプレゼントされるのかなあ?と思い、中々粋な事するなあと思うのと同時に
ちょっと寂しいなあなんて思ってました
プレゼントは1枚の絵でした 日本語で感謝の気持ちまで書いてありました
やっぱり彫師同士はこれが一番ですね しっかりとロビンの気持ちを受け取り、最後は握手をしました
たった1週間とは言え、ほぼ毎日彫場で話し合い、お互いの彫り物に対する気持ちや思いをぶつけ合っていたので
情が移ってしまったのでしょうか、切ない気持ちになりました
また来年の4月にロビンはやってきます 今度は1ヶ月という長い滞在になる予定です
新しい彫り物の以来も受けているので、しっかりと良いものを彫りたいと思います
また告知しますが、当彫場でロビンがゲストワークをする予定になってます
ブラック&グレイやポートレイト等写実的な表現が得意な彫師です
興味のある方は当方まで連絡ください!
そしてこの縁を生かさずにいるのはもったいないと思い、かねてから海外で仕事をしたいという気持ちがあったので
来年は自分がオランダに行こうと思ってます
詳しい予定はまだ未定ですが、オランダという未知の土地で何かを掴んでこようと思っています
そして新しい道を作れるように!